6日は 衣装を作らせていただいた、朝弘佳央理さん出演の舞台。
タイトルは「輪郭」。
衣装の依頼を受けたとき、電話で
「橙色 という色の名前を初めて覚えた日の記憶がいちばん古い記憶で そのことを踊るつもり」
というのを聞いて
私は 自分がはじめて「わたし」と言った日のことを思い出した。
保育園で まだ4歳、とかだった。
ともだちが ”わたし”を使いはじめていて、
それが とても大人っぽく聞こえてうらやましくて 使える機会をうかがっていた。
数人が集まってわあわあなってるとき、「いまだ!」と思って、
「わたしも!」って言ったのが、”わたし”の初めての記憶。
言った瞬間、「言えた!」という嬉しくてたまらない気持ちと
なんだか よくわからないけれど
恥ずかしいような、してはいけないことをしてしまったような気持ちが
むずむずもこもこ 心の奥から両方わきあがってきて すごく困ったこともおぼえてる。
その言葉を知ってしまったとたん
世界と景色が すっと変わってしまった気がした、あの記憶と気持ち。
それを わたしは 衣装に込めようとした。
それが成功してくれてるといいな。
かおりさんのその舞台は
まるで映画を観ているようだった。
光、音、からだ、息づかい、文字。
まるで 床から 芽が出て茎を伸ばし葉を繁らせていくように
もしくは 生まれて羽をふるわせていた小鳥が 陽に向かって自由に飛べるようになるように
一遍の映画のようだった。
あ、これは かおりさんそのまままるごと かおりさん自身の踊りだ、とおもった。
地にすいつき、時に 空高く飛んでいくような。
かおりさんの 生まれて生きてきた今までの軌跡。
とても力ある いい舞台だった。
そこに少しでも 添えれたことに感謝。
良い舞台でした。 新しく羽ばたこうという意志と
返信削除そのために置いて行かなければいけないものへの慈しみ。
若々しさだけではない、オンナっぽさが感じられましたね。
衣装が品よく、崩すことなく、そのサマを飾っていたように
思います。
すてきでしたよ。
ありがとうございます。
返信削除いらっしゃったのですね。ご挨拶できず仕舞いですみませんでした!
そうですよね、わたしも、いつもよりおんなっぽさがにじみ出てるな、と思いました。
またお会いできる機会を楽しみにしております。