出番待ち
一枚いちまい こてをあて、形づくっていき、
くるんと丸まった花びらを、
また 一枚いちまい組み立てて おはなの形にしていきます。
布を切り、染め、乾かし、こてをあて、形づくる、
この中で いちばん好きなのは、染めるところと 形づくるところ。
染めは真剣勝負。
染料の 微妙な量や温度の調節や布との相性で 色がかわってくるし、
ここでうまくいかないと その布は そのまんまゴミになっちゃいかねないので。
出したい色を思い浮かべて あれとこれと染料を混ぜたりしながら
色をだしていく作業は 理科の実験みたい。
染めた直後と乾いたあとでは また色が違うから それもどきどきするけど。
一日乾かして みてみると あれー?ということもけっこうある。
いい色が出ていても、それはただの布きれ。
その時点ではあんまりかわいくない気がすることも多々ある。
けど、こてをあてて、平面を立体にしてみると
いきなり ぶわって その布きれに息が吹き込まれた気がします。
いつもそこで からだの奥からわくわくします。
ワイヤーに いちまいずつ、その楽しみのかけらを通していくのは、毎回顔がゆるむし。
そんな調子で一本ずつ 花を咲かせています。
今は瓶の中で 出番待ち。
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