先日、ついに、3月の花嫁さまが無事お式を挙げられました。
人のこころの機微を大切にし、
繊細さと芯のまっすぐさを持った彼女にお仕立てしたのは、
清楚で 大人の可憐さのある、シルクシフォンのエンパイアドレスでした。
(写真の掲載、快諾くださり、ありがとうございます!)
桜が満開の時期に挙げられるお式を、
彼女は 最初のお打ち合わせの時から
出席者の方々がめいっぱいリラックスして楽しめるようにと
「桜まつり」にしたい、とおっしゃっていました。
その言葉通り、会場には本物の美しい桜があちこちに咲き誇り、
まるでお花見会場のような、たのしい、あたたかな空気で満ち溢れていました。
ご新郎様ご新婦様ともに 阿波踊りを踊るおふたり。
おふたりの出会いの場でもある阿波踊りを この桜まつりでも存分に取り入れるため、
ドレスのデザインも、胸元を 着物の合わせのように、
そして後ろのリボンを 帯を結んだような形に、というリクエストを下さっていました。
すっと美しく伸びる 首筋から背中にかけてのラインをそのまま活かすように、後ろ姿は少し深めなラインに。
スカート部分の前は、阿波踊りを踊ったときにひらりひらりと軽やかに動くように。
仮縫いのときに、何度も実際に踊ってみて、オフショルダーの肩が突っ張ることなく、きちんとあがるかどうかのチェックをしたのも彼女ならではのことでした。
そして。
胸元の切替部分には、ひっそりと寄り添うように縫い付けた、ベールとお揃いの 桜モチーフのレース。
このドレスの胸元に、ご友人3人が、関西にお住まいの”彼女のご両親の代わりに”と一針ずつを入れに来てくださいました。
ご結婚が決まり、彼女からドレスのオーダーをいただいた直後、
ご友人の中の一人が、以前にatelier naeのドレスで“最後の一針”をしていたのを知り、「ぜひとも、一針をさせてほしい」とご連絡をくださいました。
ほぼ縫い上がったドレスを前に、
すごく緊張する!と言いながら、でもとてもとても楽しそうに、
想いをめいっぱい込めながら、一針ずつ縫い付けてくださった3人。
彼女を大切に思う人たちの想いが込められ、
ドレスが 熱を帯び、準備が整ったような気がしました。
パーティーの終わりが近づいたころ、
ご新郎様ご新婦様、おふたりがペアで阿波踊りを踊られたのですが、
こんな 幸せな場面ってあるだろうか、と、鳥肌がたつほど感動しました。
お互いの 喜び、好きなこと、大切なこと、大事な人たち、
すべてをおふたりで分かち合っている、
そんな貴重な場に立ち会えたことを 心から感謝しました。
本当に おめでとうございます!
そして、ありがとうございました。
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