2011/08/31

お店へ初納品 むずかしい箱

今日、お店への初納品を終えました。
まずはアクセサリーから。
来月、洋服も ご注文いただいたお店へ納品予定。


shop listは もう少ししたらHPのほうに載せます。


春の展示会でご注文いただいた個人の方には それこそ「初」の商品発送をしたのだけれど
なんだかやっぱり お店となると、
お店の方とはお話して お顔は覚えているけれど、
その先にいる そのお店で商品を手に取ってくださるお客さまのことは 当然わからないから
この、ここから発するわたしの熱が その方にまできちんと届いてくれるかどうか
少し不安もあり、それ以上に どきどきもわくわくもし。
あらためて 気を ひりりと引き締めました。


納品の際、いままで使っていた箱が手に入らなくなったので
アクセサリー用の箱を新しく調達しました。




よくある、両端をぺこっぺこっと折って立体的な形にする、あれです。


なんの気なしに よくお店で買い物をしたあとに入れてもらっていたけど
これ、すごく 折りにくい!と発覚。


両端を カーブの折山に沿ってぺこっと折るそのときに、
どうしても そのカーブからそれて 嫌な折り目がついてしまう。しわというか。


使用済みみたいな折り目がついて 2枚も失敗して 3度目の正直で成功。




無事 届いてくれますように。  

2011/08/30

夏納め

今年、初めて 夏が少しすきになりました。


それは、阿波踊りのおかげ。


6年ほど前から
毎年 夏の恒例行事として 神楽坂の阿波踊りを見に行っていて
毎年 帰ると家の中で 見よう見まねで踊りのまねっこをして
なかばあこがれに近かった阿波踊り。


初めて見に行ったとき、次々やってくる連の 色とりどりの衣装の美しさと機能美に ひたすら釘付けで、
和服と 祭りの美しさに すっかり魅せられてしまい。
2年目からはちょっとずつ踊りに目がいくようになり、
好きな連もでき、毎年踊ってる人の顔も覚え、
「あ、あの女の子、おっきくなったなあ」とか「今年もあの人がいる!」とか
勝手に親近感を覚えたり スターを見るような目で見たり 毎年わくわくの塊のお祭りでした。


その憧れのお祭りに 自分が今年は出ることができて ほんとうーに楽しかった。


友人に誘われて入ったのは、毎年見ていて大好きだった だむだん連。
すごく皆が 心から阿波踊りを楽しんでいて 見ているだけで心が湧くほど楽しい踊りをしていて。


実際 なかに入ると、見ている数十倍 楽しかった。


ジャズダンスとか、そういうダンスはまっったくできなくて 
いつも妹にも「ねえちゃんのは盆踊りだね」とか言われてしまうのに、
言われてしまうほどだからなのか、
なぜか 阿波踊りはすぅっと吸い込めて どんどん体と気持ちが自由になっていく気がする。


大勢の人の前でなんて緊張してダメなんじゃないか、と思っていたけど
見られているというより そこにいる観客も踊り手も全員が おなじベクトルの気持ちを持っていて
ぐわっと一気に熱い塊を持ち上げてるような なんとも言えない高揚感で。
緊張なんて これっぽっちもなく、
踊れば踊るほど もっともっと踊りたくなる不思議な魅力をもってる。

踊りおわって、ああ わたしの夏が終わったなあ、としみじみ。
今日は 仕事しながらも ふと思い出し、しばらく余韻にひたったり。


髪もさっぱり肩上に切って
今年の 夏納め。




 

2011/08/27

富士吉田への一日たび

先週金曜日、IFFでお知り合いになったriyahamの小松さんのお誘いで、
台東区デザイナーズビレッジの方達の織物産地工場見学ツアーに参加させていただきました。


行き先は、山梨県の富士吉田市。
富士山のふもとの街です。
ここは、江戸時代から絹と絹織物の産地。
群馬県の桐生や冨岡と並んで、江戸を取り囲むようにして発展した産地のひとつです。


標高760mということで 空気が澄んでいて とても透明な匂いのする場所でした。


まずは一同、富士吉田に到着後、富士浅間神社へお参り。
有名な富士吉田のおうどんもいただき、いざ 見学へ。


まずは富士工業技術センターで 「絵甲斐絹」(えかいき)という、
江戸時代末から昭和初期にかけて全国的に知られていた 羽織の裏地を見せていただきました。
贅沢禁止令が出ていた当時、おしゃれを発揮できたのが 着物の裏地でした。


あまりの美しさに ぽうっとなって眺めていて 
この絵甲斐絹の写真を撮ってこなかったのが ほんとうに悔やまれます。


甲斐絹は、極細の絹糸を高密度で織ったものですが、この手法がほんとに気が遠くなるほどの手の込みよう。
まずは 織り機に縦糸だけを張り、織り機に張った状態で そこに版画のように絵を刷り、
その後 先染めされた横糸を通して織り上げていきます。
そして織り上がった生地に また絵を刷り 完成させていきます。
せいぜい30㎝ほどの ぴんと張られた縦糸に絵を刷っては織り、そしてまた刷っては織り、を繰り返す行程。
考えられないほどの手間と時間がかかります。
その見た目は、まるで 3Dの画面を見ているように、何枚も絵が重なり 奥行きのある空間が一枚の薄い布の中にありました。
見る角度や方向を変えると、絵が浮き出たり、消えたりととても不思議で美しいものでした。


裏地で粋を表現したり、おしゃれ心を満たすのは、今も昔もかわりなく
なんだか 100年ほど前の人に この布の前で触れ合えた気がしました。




そしていよいよ 現場へお邪魔させていただきました。
舟久保織物さん、オヤマダさん、渡小織物さん、田辺織物さんの工場を見せていただきました。
貴重な現場を見せて下さり、本当にありがとうございました。


「ほぐし織」という 絵甲斐絹を発展させた製法で 今も作っていらっしゃる舟久保織物さん。
ほぐし織は、縦糸に間隔をあけて緯糸を通し 仮織りをしたものに型染めをし、
仮織りの緯糸をはずしながら 本織りをする製法。
この仮織りの緯糸をはずす=ほぐす、ということから この名前がついているそうです。
横にほそーく渡されているのが 緯糸。仮織りの状態です。
仮織りに絵がつけられたもの
緯糸をはずし(ほぐし)ながら織られていきます
このほぐし織りも そうとうの時間と手間がかかるため、とても高級な生地です。
職人さんの魂が込められた生地でした。

オヤマダさんでは、ドビー織機を見せていただきました。
シャンシャンシャンと 規則正しい音をたてて
レピアと呼ばれる緯糸を運ぶものが 縦糸の間を左右に往復するさまは
見ていて飽きないものでした。
往復するたびに、少しずつ少しずつ数㎜ずつ 生地が織り上がっていくのを見ていると、
当たり前のことなのだけれど、布はこうして 縦糸と緯糸の素材、色、織り方、
この組み合わせによって 表情を変え、性質を変えることができるということを改めて実感しました。
なんと 奥深いこと。
これは 染色した糸を巻き取る機械
ドビー織機
これは 柄の情報が打ち込まれた紋紙というもの

紋紙は、穴のあるなしによって どの縦糸を上に持ち上げるかの情報が組み込まれたもの。
情報 とはいえ、機械が自動で穴をあけるのではなく、
どのような柄にするかを タイプライターのようなこの機械を使って 職人さんが打ち込んでいくのです。
打ち込んだあと、オルゴールのように取手をぐるぐる回すと、
パンチのように穴があいてこの紋紙が生まれてきます。
この紋紙一枚にも 職人さんのセンスと技術が詰まっています。


渡小織物さんではネクタイのできる現場を見学。
4色ずつの縦糸
ネクタイは、200㎝を4つにわけ、50㎝ずつの生地を織り上げていくそう。
工場内 ところ狭しと置かれた艶やかな絹糸の巻きを見ているだけでも ため息がでました。


最後にジャカード織機で座布団等の生地を作られている 田辺織物さんへ。
まず 圧巻なのが ジャカード織機。


まるで編み目のように無数に垂らされた糸が 一本ずつ縦糸につながっているのです。そして先ほどの 紋紙を使い、縦糸を一本ごと自在に動かし柄を作っていきます。
(最新式のものでは、紋紙なくともコンピューターのデータによって制御できるものもあります。)

少しずつ少しずつ織られていく座布団の生地


これまで 布帛の織り機を見る機会がなく、ずうっと見てみたいと思い続けていたので
この機会をいただけて、本当にありがたく思っています。
富士吉田のみなさんは ものを作る目は厳しくとも 優しく明るくユーモアたっぷりで
とても素敵な方々でした。


織られている現場と、職人さんたちに触れると、
いままで 開けられていなかった部屋の扉がぱん、っと開いた気がしました。
本当は、ものを作る というのは ただ形を作ることではなく、
糸一本から 思いを込めて選び、染め、撚りをかけ、どの色合わせで、どの織り方で、と 
すべてに思いを織り込み 積み重ねるように作り上げていくことから始まるのだ、と
あらためて知り、そこにこそ 魅力があるし、それをしてこそのものづくりだと思いました。




最後に、今回デザイナーズビレッジのメンバーではないにも関わらず、
快く承諾してくださったデザイナーズビレッジ村長の鈴木さんと
お誘いくださったriyahamの小松さんに感謝します。


ありがとうございました!











2011/08/20

大阪ふつかかん

最後 二日間は夫の実家のある大阪へ移動。


私がずうっと行ってみたかった場所、大阪城へ到着直後、連れていってもらいました。


すごく かっこよかった。


精密緻密に組まれた城壁やお堀の壁も ひとつひとつ 時を重ねて
寡黙な雄弁さでそこにいる、というかんじ。


きっといろんな変化の場面を越え、
建てられた当時のものや環境ではまったくないけれど、
土地は その変化もすべて吸い込んで じんわりちからを発してるような
そんな いい場所でした。


夜は夫のおとうさまおかあさま、夫のお姉さんご夫婦とおいっこちゃんと7人でにぎやかにごはん。
家ごとに空気感が違うのが ほんとうにおもしろく、新鮮で楽しい。
わたしは すごく幸せものだなあ、と じわじわ 感じていました。


翌日は お姉さんのおうちへお呼ばれ。


お姉さんは 華やか美人で
通訳でもあり ヨガ講師でもあり ローフードアドバイザーでもあり
2歳の男の子の母でもある、パワフルかつかっこいい女性。


初めて ローフードをいただきました。


全部、十何種類という たっくさんの果物や野菜が入った とても気持ちのいいランチを
おなかいっぱいいただきました。
写真をついつい撮り忘れ、出してもらうものを 次々いただいていました。


からだがすうっと吸い込んでいくのがわかるような
初めて 「ローフード」が人気の理由がわかりました。
ものがもつ恵みをぎゅっとそのままの形で摂ると からだが無理せず
よろこんでいるような感覚。
なるほどーと 一品一品 感動しながら食べました。


最後に すごく楽しみだったローチョコレートも作ってもらい
おみやげに持たせてもらいました。


伊丹空港まで、出張に行く道だから!とさわやかでかっこいいお義兄さんに送ってもらい、
弾丸西日本旅行が終わりました。

岡山すうじつ

岡山滞在は3泊。


たっぷり 母の手料理を食べ。


鳥取へ祖父祖母のお墓参りへ行く 道々 いろんなところに連れていってもらい。

20年ぶりくらいに 鳥取砂丘にもいきました。


むしょうに走り回りたくなるくらい ほんっとに気持ちよくって
傾斜何度だろう?っていうほどの急斜面にもかかわらず、
ずぅっと走りながら登って降りてをし ぜぇぜぇなりながらも 
足の裏や足の指の間の砂の感触を じんわり味わいました。
砂場で遊んだとき、ずずず と 足を砂にめり込ませて 
ひんやり しっとりとした砂の感触を楽しんでた、あの感触。

祖父祖母にも やっと結婚の報告ができ、
親戚のおばちゃんおじちゃんともたっぷり話をし、
めいっぱい 鳥取を吸い込んで 満喫した一日でした。

残りの一日、日本有数の天体望遠鏡のある美星町にいき お蕎麦を食べたり、
すこーしだけ 倉敷美観地区に寄ったり。
美観地区は地元ながら ほんとうに うつくしく、大好きです。
帰るたびに 一度は寄ってるとおもう。
隅々まで知ってるつもりだけど それでもなお 毎回新鮮でたのしい。
今回も 小道具店で 器と塗りのお箸を買いました。

夜は花火を家族みんなでしたり、
妹と夫と3人で 何年かぶりの人生ゲームをして 息が止まりそうになるほど笑い転げたり。

なんとも ゆるやかで たのしいしあわせな時間を過ごしました。





サプライズモヒカン

IFF終わってから数週間。
作業机の目の前のカレンダーにつけた 13日から18日までの×印とにらめっこしながら
しばし どたばたし、×印の間は夏休み!ということで 西へ帰ってきました。


結構弾丸スケジュールではあったけれど、一日一日が愛おしく楽しかったです。


久しぶりの飛行機にうきうき。
ここで うれしい出来事が!


搭乗口に近づくと 見たことない 飛行機のお尻。 


わ!!!と思い、即座に写真を撮って 妹に送信、確認。
(妹は元航空会社勤務かつ飛行機の塗装マニア)
即効 メールが返ってきました。


「モヒカンジェットー!!すげー!
 それはね、ANAの復刻版塗装なんだよ。
 頭の所がモヒカンみたいに見えるから モヒカンジェット」


おぉぉ.... やっぱり 知ってた。
分かるとよけいにうれしくなって 何枚も写真に撮りました。
あとで調べると、これは2009年12月に誕生40周年記念で復活したものなんだそう。


このモヒカンジェットは、大阪万博や宮崎・鹿児島への新婚旅行が大人気だった 
1969年から1989年までのちょうど高度経済成長期に20年間就航したそう。
ANAの社章もかわいい。


岡山空港について 正面から見ると


ほんとだ、モヒカン。


うれしいサプライズ。





2011/08/06

かおりさんの写真

先日のIFFの様子を、ダンサーで写真家でもある朝弘佳央理さんが撮ってくれました。

ブース正面から。
ラックは お手製の木製ラックです。
ブースは4階のCreator's Village入ってすぐの、角のブース!
最高の場所をいただきました。
服が映えるように 全体的に白くペイントしたので 真っ白。
アクセサリーたち。
ピアスが人気でした。

佳央理さんの写真は いつも あたたかな光を含んでる。
細かい金粉がきらきらと陽にあたりながら 風に乗って被写体をふわあっと取り巻いて 
内側から光り輝くような、なんともいえない色合いの写真。
目線も 彼女の人となりそのままに、
いろんなものをどこまでもつぶさに見るような好奇心旺盛のまなざしと、
そっと手のひらですくって 優しく撫でるような やさしくて慈愛に満ちた目線。

展示会終わりに 一緒に夕陽を見てるときに撮ってくれた写真とか、
きゅうっと胸の奥がなるのです。